大分県に移住する楽しみの一つにグルメがあります。大分県が鶏肉購入量日本一の県であることはご存知ですか。2012年まで鶏肉購入量日本一を守ってきた大分県も、2013年からは日本一を逃していましたが、2019年に総務省統計局が公表した、家計調査に基づく全国都市ランキングで、トップを取り返しました。そんな大分の名物料理といえば、とり天でしょう。「とり天」と聞くと、ただの鶏肉の天ぷらのように勘違いしてしまいがちですが、とり天は、普通の鶏肉の天ぷらではありません。とり天と天ぷらの大きな違いは、その調理工程にあります。

通常、天ぷらは素材そのものに衣つけて揚げますが、とり天は鶏肉に下味をつけてから揚げます。下味をつけるという点では、唐揚げに似ていますが、唐揚げとは衣が違います。唐揚げは小麦粉・片栗粉をつけて揚げ、一方で天ぷらは小麦粉などを卵や水で溶いた衣をつけます。そう考えると、とり天は、天ぷらと唐揚げの間のようなといえるでしょう。また、とり天は酢、醤油、和がらしを溶いたものにつけて食べるのが一般的です。天ぷらは塩につけたり、天つゆにつけたりして食べますね。ちなみに、鶏肉で大分が一位を取ったランキングにおいて、酢、醤油でも大分が一位を取っています。これは、日頃からとり天に、酢や醤油をつけて食べているからでしょうか。とり天は、和食屋さん、中華料理店など、様々なお店で提供され、大分県民は日常的に食べている食べ物です。移住したら様々なお店に行って、それぞれの味を楽しんでみると良いでしょう。